岩手コース

東北・みやぎオンライン復興マラソン2021 岩手コース

復興への歩み

大槌町
  • ① START 大槌駅

    大槌町の玄関口である大槌駅。震災前はJR山田線の駅として、主に釜石方面への通勤・通学で利用されていましたが、東日本大震災の津波で町の中心部にあった駅舎は流出。住民の大事な「足」が奪われてしまいました。震災から8年後の2019年3月、大槌駅は三陸鉄道リアス線の駅として再開。新しい駅舎のデザインは町民に親しまれる蓬莱島を模したものに町民投票で決まり、再建しました。また、駅の傍には三陸屋台村おおつち〇〇横丁が2019年12月にオープンし、居酒屋や定食屋などの多様な店が揃い観光客など多くの方々が訪れています。

  • ② START付近 旧大槌小学校(現:大槌町役場庁舎)

    海からおよそ800mの位置にあった大槌小学校にも津波が襲いました。1階床より3.3m浸水し、船や車、プロパンガスを介し油への引火により校舎は全焼。震災後はグランドにプレハブの仮設役場を設置しました。現在は、大槌小学校を修繕し大槌町役場として活用されています。

  • ③ 500m付近 御社地地区

    大槌町の街の中心地であり、長年地域の憩いの場として親しまれていた御社地(おしゃち)地区。東日本大震災では、図書館やふれあいセンターなど多くの施設、建物が甚大な被害を受けました。2018年6月、多目的ホールやスタジオ、会議室、図書館などを集約した大槌町文化交流センター(通称:おしゃっち)として再建。誰でも気軽に利用できる施設となっていて、町の復興のシンボルの一つとして観光客など多くの方々が訪れています。

  • ④ 500m付近 旧大槌町役場庁舎(現:町方地区津波復興拠点事業緑地)

    海岸まで直線距離で400メートル離れた2階建ての大槌町役場庁舎。高さ10メートルに及ぶ大津波が押し寄せ、逃げ切れなかった職員28人と役場に向かう途中などの11人を合わせた39人が犠牲となりました。現在は、町方地区津波復興拠点事業緑地となり、多くの方々が震災学習等で訪れています。また、周辺には被災した「三陸四季湯彩ますと乃湯」が再建され、今年6月22日よりオープン。地元の方を中心に、多くの方々が訪れています。

  • ⑤ 5.5㎞ 浪板海岸

    三陸のリアス式海岸に位置する浪板海岸。白い砂浜と松林が広がり、寄せる波はあっても返す波はない「片寄せの浜」として知られ、震災前は海水浴やサーフィンなどが盛んでした。しかし、東日本大震災による津波の被害と地盤沈下で砂浜が消失。現在、砂浜の再生に向けた工事が進められています。

山田町
  • ⑥ 12㎞ 船越公園(鯨と海の科学館)

    クジラを通じて三陸の海や豊かな自然環境について知ることをテーマにする「鯨と海の科学館」。山田湾と船越湾という南北の港から迫った津波により約8万5千点あった収蔵物の大半が損壊、流失するなど甚大な被害を受けました。現在、科学館がある船越公園には、子供向けの遊具や色とりどりの花が戻り、科学館も今年4月に全館再開を果たしています。

  • ⑦ 17㎞ 山田町中心部と山田湾

    国道沿いに商店や住宅が並ぶ山田町の中心部。山田湾は普段波穏やかな場所で「海の十和田湖」とも称されていましたが、防潮堤を超えた津波に飲み込まれ商店や住宅はほぼ全損しました。三陸やまだ漁業協同組合の建物(※写真右)は、震災前は1階部分にあった事務室等を2階に移し現在も利用されています。また、津波の際に避難者が駆け上った御蔵山(おぐらやま ※写真左下)には、鎮魂の鐘が設けられ、訪れる人々が鳴らす鐘の音が響いています。

宮古市
  • ⑧ 36㎞ 高浜・金浜地区

    堤防が大津波により決壊し、周辺の商業施設や住宅が損壊、流失しました。JR山田線の線路も流出するなど地域全体が甚大な被害を受けました。

  • ⑨ 41㎞ 旧市役所前

    宮古市役所は、閉伊川を遡上してきた大津波により被害を受けました。流入した大津波は市役所周辺から、中心市街地に流れ込みました。市役所は建物2階部分まで浸水、商店街には漁船が打ちあげられ、建物も倒壊するなど、その被害は広範囲にわたりました。孤立した市役所には、建物上階に避難した市民、職員など約300名が一夜を過ごしました。2018年10月1日に宮古駅前に市役所は移転しました。今年7月31日には旧市役所跡地に東北初のインクルーシブ遊具を備えた「うみどり公園」がオープンしました。

  • ⑩ 鍬ヶ崎地区

    宮古湾の入口に位置し、宮古の賑わいを支えてきた「鍬ヶ崎」。景勝地「浄土ヶ浜」へ観光道路が続き、魚市場、水産加工施設が数多く立地し、水産のまち「宮古」の象徴的な場所です。
    東日本大震災では、平坦部にある住宅、水産関連施設などが大津波により壊滅的な被害を受けました。現在鍬ヶ崎地区住民が主体の定期市として「鍬ヶ崎元気市」を開催しています。

  • ⑪ 浄土ヶ浜

    宮古を代表する景勝地「浄土ヶ浜」。宮古山常安寺七世の霊鏡和尚が「さながら極楽浄土のごとし」と感銘を受けたことにより地名が名づけられたと言われています。浄土ヶ浜も大津波によりレストハウス、マリンハウス、遊覧施設などが壊滅的な被害を受けました。雄一、海上に避難し無事だった遊覧船は、今年1月を最後に運行を終了。現在、令和4年の運行再開に向け後継の遊覧船を建造中です。遊覧船建造に充てるため「さとふるクラウドファンディング第1弾」を9月30日まで募集しています。

  • ⑫ FINISH 宮古駅

    宮古市中心部にある宮古駅。東日本大震災の大津波は駅の目の前まで押し寄せました。 宮古駅に被害はなかったものの、JR山田線の鉄道橋は橋桁が流失するなどの被害を受けました。 三陸鉄道は、震災発生から10日目となる3月20日に宮古~田老間で運転を再開。ガソリン不足により陸路での往来が困難を極めるなか、三陸鉄道は、地域住民の足として、被災者の生活を支えました。