東北・みやぎ復興マラソンのコースは全域が津波の浸水地域です。
かつてあった集落も、そこに暮らしていた人々の日常も、あの日、すべてが失われてしまいました。
震災から8年が過ぎ、新しい道路ができました。
街灯が立ち、公園もできました。防潮堤ができ、海は見えなくなりました。地域の人たちが再び故郷に住むことは、難しくなりました。
そんな場所で大会を行わせてもらう私たちの願いは、マラソンを通して地域に新たな賑わいを生み出すこと。
私たちはマラソンが復興に役立つことを信じています。ランナーのみなさんは、走って、感じて、触れ合って、復興マラソンを思いっきり楽しんでください。そして、たくさんの思い出を持ち帰り、周りの方に伝えください。
何もなくなった場所だからこそ、できることがある。
東北・みやぎ復興マラソンはランナーの皆さんと、地域の皆さんと一緒に創り上げていく大会です。
復興への想い
皆さんが大会に参加することで、
復興マラソンのコース沿いに、
新たな賑わいを生み出す
“レガシー”が作られます。
普段からランナーやサイクリストが集えるよう、第1回大会のコース上に常設型距離看板を設置。看板には全国の子供たちから募集したイラストを掲載しています。
コース横の花壇をキバナコスモスで彩る「コスモスプロジェクト」を実施しました。宮城県農業高等学校の学生が発案したもので、「津波の被害で殺風景になってしまった故郷に“彩り”を添えたい」という思いから実現したものです。
ランナーをサポートするのは、
かつてそこに暮らしていた住民たち。
多くのランナーが走ることで、
故郷に賑わいが戻ります。
コースのほぼ全域には、数多くの集落がありました。しかし、東日本大震災の津波被害で集落のほとんどが「居住が困難な地域」になり 住民の方々は転居を余儀なくされ、故郷を失いました。
フルマラソンコース上に設置するエイドステーションのいくつかは、かつて集落のあった場所です。「BACK TO THE HOMETOWN」と名付けられたその場所には、かつての住民たちがボランティアとして再び集い、ランナーたちを支えます。
今年も多くの地元ボランティアの方が、ランナーの皆さんをお待ちしています。ぜひ一人でも多くの方と触れ合ってください。皆さんが走ることが、住民の方の笑顔と“新たな記憶”につながります。
大会を通して、復興から前に進む
地域の皆さんを応援しています。
~ 地域が誇る名産品を胸に。 ~
フルマラソン完走メダルの原材料は石巻市雄勝町の名産品「雄勝石(おがついし)」。津波で一度流出したものを、地元の方々やボランティアが回収。メダルとして活用しています。
~ 地元の方とふれ合えるエイドステーション。 ~
被災した岩手県、宮城県、福島県の“いま”を伝えるオリジナルエイドステーション。フルマラソンコース上に設置しています。※2018年/岩手:陸前高田市/宮城:女川町/福島:飯舘村/2019年:調整中
~ 身も心も温まる、地元ならではの味。 ~
マラソン会場内では県内外の自治体一押しグルメを楽しめる「復興マルシェ」を開催。おいしいものを食べて楽しむことで、各自治体を応援してください。
~ 減災・防災広報車を贈呈。 ~
被災自治体の積極的な啓発活動や訓練、災害時のパトロール等に活用してもらう「減災・防災広報車」を贈呈しています。※2017:女川町/2018年:亘理町/2019年:調整中